いよいよ来日まで2週間を切った『ムノツィル・ブラス30周年記念コンサート』
その魅力を知るためには、ファンに聞くのが一番!ということで、私(プロアルテ社員)の10年来の友人であるM君にその魅力を聞いてきました。
インタビュー後半です!
「金管愛好家から見たムノツィル」
——…この店のビールかなり美味いな
M君:うまい。ピザもうまい。全部美味い。
——さて、インタビューに戻るね。
ゾルタンがレオンハルトに「トロンボーンのスライドの中の水」を浴びせるシーンがあるけど、あれは汚くないの?
這い寄るレオンハルト
M君:メチャクチャ汚いよ。(笑)食事中に話したくないぐらい汚い。(笑)
だけど、あれだけの量をスライドの中に溜める技術はすごい。他では使わない技術だけど。
M君:ムノツィルは結構過激なことをするから、他のプロ奏者が見て怒ったって話も聞いたことある。レオンハルトだったか、ゲアハルトだったか(あるいはゾルタン)は結構楽器を引きずったりするんだよね。
——楽器が傷んだり音が変わったりはする?
M君:まあ、する。凹みを直しても音変わるしね。だけど、どこかのインタビューで言ってた「奏者がマスターで楽器はスレイブだ」っていうのは、意外と大事なことなんじゃないかなって思ってる。特に日本の場合はだけど、楽器をものすごく丁寧に扱っていて、大切にするのはいいことなんだけど、楽器に合わせるんじゃなくて”いい音を楽器に出させる”っていう主人としての意識は、演奏する上でとっても大事なんじゃないかなとは思う。
——他にも、トーマス・ガンシュのトランペットが変わっていたりなどあるけど、あれも音質に影響はあるの?
M君:トランペットは専門外なんだけど、結構違うと思うよ。あれはガンシュホーンっていって楽器屋と組んで作った特注モデルだったと思うけど、片手でミュートできるし、ベルが上を向いてるから音もそっちに飛ぶ。あと管のうち曲線が占める割合が増えるから、フリューゲルホルンみたいなまろやかな音になる。
ガンシュ・ホーン
M君:トロンボーンでもジャズ用にベルが90度上を向いたモデルもあるし、金管楽器はそういう進化というか多様性があるのが、オーケストラの弦楽器との違いかな。
「番外編、セプトゥーラについて」
M君:11月にセプトゥーラが来るみたいだけど、それも担当してるの?
——してます。セプトゥーラの話を聞いても?
M君:前回の来日の時も京都に聴きに行ったよ。あの時は随分シブいプログラムだったから、俺は好きだったけど今回はどうなんだろう。
——今回の来日では、「くるみ割り人形」などクリスマスにフォーカスしたメジャーな曲がラインナップしてます。
M君:くるみ割り人形いいね!セプトゥーラも正統派で響きがすごくいいし、金管用のアレンジもすごくいいんだよね。
あと、メンバー変更でピーター・ムーア(トロンボーン)が来るって聞いた時はテンション上がったね。前回の来日でもいたけど、やっぱりね、破格のうまさだよ。
ピーター・ムーア
——ぜひ、期待していて下さい。
M君:もちろん。ビールも。
M君と私の写真に代えて