圧巻、の一言でした。スペインが世界に誇る金管五重奏団「スパニッシュブラス」が、本場のフラメンコを引き連れて日本へ。東京・名古屋・大阪・長野と各地を巡ったツアーは、どの会場でも客席を熱気で包み込みました。広報担当として客席のいちばん後ろから見守りながら、何度も鳥肌が立ったことを、まずはご報告させてください。
ブラスとフラメンコ。スペインだからこその出会い
金管五重奏とフラメンコ。文字にすると意外な取り合わせかもしれません。けれど、舞台の上でそのふたつが溶け合った瞬間、「これはスペインだからこそ生まれた音楽だ」と、理屈ぬきで納得してしまうのです。
トランペットの輝かしいファンファーレ、ホルンのあたたかな響き、テューバが支える重低音。そこへ、床を打ち鳴らすフラメンコの足音(サパテアード)とパーカッションが重なります。金管の生音とダンサーの身体が、まるで会話するように呼応していく——耳だけでなく、目でも楽しめる。そんな贅沢なステージでした。
魂を揺さぶる演奏
スパニッシュブラスは、1996年に金管五重奏の世界最高峰として知られるナルボンヌ国際コンクールで優勝、2020年にはスペイン国立音楽賞を受賞した実力派。これまで世界60か国以上で演奏してきた彼らの音は、力強さと繊細さを併せ持ち、ファリャやアルベニス、ピアソラといったスペイン・ラテンの名曲が、客席の隅々まで鮮やかに届きました。
そして、その音楽に命を吹き込むのが、ふたりのフラメンコダンサーとパーカッション。情熱的なステップと表情、指先まで神経の行き届いた所作に、客席からは思わずため息がもれていました。
公演後、観客のみなさまに聞いてみました
会場を出てこられたお客さまに、その場で感想をうかがいました。いくつかご紹介します。
「予想の200%くらい上をいきました。魂を漕いでいくような演奏とダンスが本当にすごくて……。もう一回やるなら、また絶対に来ます」
「金管五重奏が見たくて来たのですが、フラメンコは初めて。踊りと演奏の息がぴったり合っていて、どうやって合わせているんだろうと驚きました。生の楽器とフラメンコに、こんなに親和性があるなんて」
「フラメンコとブラスの組み合わせってどうなのかな、と思っていたんです。でも、すごく新鮮で、いい意味で意外な驚きでした」
「三重県から日帰りで来ました。フラメンコと金管がこんなに合うなんて滅多にないですよね。最初は『あれ?』と思ったのですが、気づけばずっと手を叩きながら見ていました」
「生の活力が伝わってきた」「踊りも音楽も全部素晴らしくて感動した」——年齢も、音楽の好みもさまざまなお客さまから、共通して聞こえてきたのは「来てよかった」という言葉でした。私たちにとって、これ以上うれしいことはありません。
出演者
- カルロス・ベネト・グラウ(トランペット)
- フアンホ・セルナ=サルバドール(トランペット)
- マヌエル・ペレス=オルテガ(ホルン)
- インダレシオ・ボネット=マンリーケ(トロンボーン)
- セルヒオ・フィンカ=キロス(テューバ)
- タチアナ・クエヴァス、パブロ・エヘア(フラメンコ)
- アレハンドロ・ソラーノ・ガルシア(パーカッション)
おわりに
カーテンコールで鳴りやまない拍手を聞きながら、この公演を各地のお客さまと分かち合えたことを、心からうれしく思いました。ご来場くださったみなさま、そして素晴らしいステージを届けてくれたスパニッシュブラスのみなさんに、あらためて感謝申し上げます。
プロアルテムジケでは、これからも「目でも耳でも楽しめる」本物のステージをお届けしてまいります。次の公演で、またみなさまにお会いできますように。