The 3 Tenors

メンバー

 クリスチャン・リンドバーグ Christian Lindberg

17歳でトロンボーンを始め、2年後早くもストックホルム王立音楽大学に入学。弱冠25歳でストックホルム・フィルと協演し、ソロデビュー。
数々のコンクールに優勝し、権威ある「フランク・マルタンコンペティション」では優勝のほかにマリア・マルタン賞も受賞する。

常に意欲的にレパートリーを開拓し、オリジナル曲から大曲のアレンジ、現代作曲家からの献呈作品まで莫大な数にのぼるが、どんな大作であろうと常に暗譜で演奏に臨んでいる。
また、自国の作曲家ヤン・サンドストレムとの綿密な計画により完成された《オートバイ小旅行》《ドン・キホーテ》はセンセーショナルな話題を捲き起こし、世界各国で度々演奏されている。
1994年にはイギリスBBC「ザ・クラシカル・ミュージカル賞」を指揮者のクラウディオ・アバド、チェロのヨーヨー・マなど世界のトップアーティスト達と共に受賞する。日本でも1991年から度々リサイタルを行うほか、読響、新日フィル、日フィル、都響、紀尾井シンフォニエッタ、アンサンブル金沢などとの協演で注目されている。

ロンドンの英国王立音楽大学ではプリンス・コンソート名誉教授の称号を与えられ、2005年にはスウェーデン国王より権威ある勲章”Litteris et Artibus”(文化功労賞)を授与された。
これまでにベリオ、クセナキス、武満徹、タネジなどから80を越える作品を献呈されており、300を越える作品の初演を行っている。

2009年ノルウェー・アークティック・フィルの首席指揮者に就任。



 ジョセフ・アレッシ Joseph Alessi

生まれ故郷のカリフォルニアで音楽の勉強を始め、フィラデルフィアのカーティス音楽院入学前、まだ高校生のときに、すでにサンフランシスコ交響楽団のソロトロンボーン奏者であった。

1985年春よりニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団の首席トロンボーン奏者の任にあたる。ニューヨーク・フィル入団前、4シーズンにわたりフィラデルフィア管弦楽団の2番奏者を務め、そして1シーズン、モントリオール交響楽団の首席を歴任。また、ピエール・ブーレーズ率いるロンドン交響楽団のカーネギーホール公演に首席客演した。

リサイタルや室内楽でも活躍する一方、ソリストとしても、19904月にニューヨーク・フィルとの共演でポール・クレストンの《ファンタジー》でソロ・デビューを果たし、1992年に同団創立150周年記念委嘱作品、ピューリッツァー賞にも輝いたクリストファー・ラウズの《トロンボーン協奏曲》を初演した。最近のニューヨーク・フィルとの共演は、2016年夏のウィリアム・ボルコム作曲《トロンボーン協奏曲》の世界初演があげられる。

ニューヨーク・フィルのほかにも、新日本フィルハーモニー交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、マンハイム国立劇場管弦楽団、ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団、コロラド、アラバマ、サンタバーバラ、シラキュース、プエルトリコの交響楽団にソリストとして登場。
2002年にはトロンボーン音楽とトロンボーン演奏への貢献に対して、国際トロンボーン協会賞が贈られ。2014年には同協会会長に選出された。

現在、ジュリアード音楽院で教鞭を執り、教え子たちはアメリカをはじめ世界各国のオーケストラで活躍する。


 イアン・バウスフィールド Ian Bousfield

1964年、英国ヨーク生まれ。幼少時はブラスバンドで輝かしい実績を重ねる。父の手ほどきを受けた後、ロンドン響奏者のダドリー・ブライトに師事。

15歳でオーケストラ奏者としてのキャリアを開始。ギルドホール音楽院で学んだ後、83年ハレ管の首席奏者に就任。8823歳でロンドン響の首席奏者に就任、首席を12年間務め、ウィーン宮廷管を経て、2000年、ウィーン・フィルとウィーン国立歌劇場管の首席奏者に就任。史上初、唯一のイギリス出身の団員という快挙であった。

ソリストとして、R.ムーティ、N.マリナー、K.ナガノなどの巨匠指揮者、ウィーン・フィル、ロンドン響、ロンドン・フィル、BBCフィル、ハレ管、札響などと共演。またEMI、カメラータ、シャンドス、Doyenなどとのソロ録音も多い。

指揮者としてのキャリアも飛躍的に伸びており、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、リセウ・オペラ、デンマーク放送交響楽団、コペンハーゲン・オペラ、ゾンダーボルグ交響楽団、ベルン交響楽団、ノーランズ・オペラ、新世界交響楽団などを指揮する。

2019年、ヴァレリー・ゲルギエフの招きにより、新設されたチャイコフスキー国際コンクール金管楽器部門の審査委員長を務める。

世界各地で音楽祭に出演、ソリスト、指揮者としてだけでなく教育者としても活躍している。11年よりベルン芸術大学教授を務める。92年以来英国王立音楽院でも度々教鞭を取る。教え子たちもARDやロイヤル・オーバーシーズリーグを含む最も権威あるコンクールで優勝するほか、世界トップクラスのオーケストラなどで大いに活躍している。

一覧に戻る