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ディーナ・ヨッフェ
Dina Yoffe — Piano
ショパン国際ピアノコンクール 第2位。
ロシア・ピアニズムの正統を今に伝える、
現代を代表するショパン弾きのひとり。
Photo: Kristina Ivanauskaitė
In a Word
ショパン・コンクール第2位の実績を持ち、
ロシア派の伝統を現代に伝える、
日本ともきわめて縁の深い、世界最高峰の
ピアニスト兼教育者。
1952年、ラトビアのリガ生まれ。伝説的な教育者ハインリヒ・ネイガウスの系譜を継ぐ「ロシア奏法」の正統な伝承者であり、
とりわけショパンにおいては、現代における最高の解釈者のひとりと目されています。
The Story
弾けなかった歳月が、
この音をつくった。
Dina Yoffe
1975
ワルシャワ、22歳。
ショパン国際ピアノコンクールで第2位。優勝はクリスティアン・ツィメルマンでした。前年にはロベルト・シューマン国際コンクール(ツヴィッカウ)でも第2位に入っています。世界中のホールから招待が届きました。
1979–1987
その招待に、応えられなかった。
ソ連当局は、彼女の出国を許しませんでした。約8年間。演奏家として最も伸びるはずの時期を、彼女は国の中で過ごすことになります。
1989
スーツケースだけを持って。
家族とともにソ連を離れます。持ち出しを許されたのはスーツケースだけで、楽器は置いていくしかありませんでした。移り住んだイスラエルから、彼女のキャリアは二度目の始まりを迎えます。
歳月は、彼女から舞台を奪いました。けれど、音楽は奪いませんでした。
いまの演奏に流れる深さと説得力は、その時間の重みそのものです。
Lineage
ロシア・ピアニズム、その正統。
ハインリヒ・ネイガウス
20世紀最大の教育者のひとり
リヒテル、ギレリスを育てた
ヴェラ・ゴルノスタエヴァ
ネイガウスの直弟子
モスクワ音楽院 教授
ディーナ・ヨッフェ
モスクワ音楽院で師事
その系譜を今に伝える
リガのエミール・ダルジン音楽学校に始まり、モスクワ中央音楽学校を経て、モスクワ音楽院(チャイコフスキー記念)へ。師のヴェラ・ゴルノスタエヴァは、ネイガウス門下のなかでも中心的な存在でした。深く精神的な「ロシア・ピアニズム」を、直系で受け継いだ数少ないひとりです。
Chopin
ショパン全曲を、三度。
生涯で三度、ショパンのピアノ作品を演奏会で全曲弾き通しています。二つの協奏曲にいたっては、時代や版の異なる5つのヴァージョンで弾いてきました。「得意な作曲家」という言い方では足りません。
01
NHKが全曲シリーズを放送
東京・大阪・横浜で行われたショパン全曲リサイタル・シリーズは、NHKが収録・放送し、大きな反響を呼びました。
02
ワルシャワ・ショパン協会 名誉会員
ショパンの本国から、その解釈を認められた証です。ショパン国際ピアノコンクールでは審査員も務めています。
03
1848年のプレイエル、1838年のエラール
ショパン自身が触れた時代の楽器による録音を、ポーランド国立ショパン研究所(NIFC)から発表しています。
04
スクリャービンと並べて弾く
ショパンの24の前奏曲とスクリャービンの24の前奏曲を対にした録音も。ロシア・ピアニズムの系譜だからこそ組める一夜です。
“
その演奏はうつくしく流れ、感傷の気配をわずかも寄せつけなかった。
強い実感に貫かれた、本物のショパンだった。
“Her playing flowed beautifully, and avoided even the slightest hint of sentimentality. Hers was a strongly felt authentic Chopin.”
B. Bar-Ami / Jerusalem Post
Watch
22歳の音と、いまの音。
1975年、コンクール直後の入賞者演奏会。そこから半世紀を経た現在の演奏まで。
同じ人が、同じ作曲家と、生涯をかけて向き合ってきた記録です。
ショパン:ノクターン ロ長調 Op.62-1
1975年、ショパン国際ピアノコンクール入賞者演奏会より
ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 Op.21
18世紀オーケストラ/フランス・ブリュッヘン指揮
ショパン:24の練習曲/ノクターン/子守歌
公式チャンネルより
On Stage
巨匠たちの、隣で。
Conductors
ズービン・メータ/ネヴィル・マリナー/ヴァレリー・ゲルギエフ/ドミトリ・キタエンコ/フランス・ブリュッヘン/ジェイムズ・デプリースト/ヤツェク・カスプシク
Orchestras
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団/NHK交響楽団/モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団/東京都交響楽団/クレメラータ・バルティカ/シンフォニア・ヴァルソヴィア/ヴァンクーヴァー交響楽団
Chamber Music
ギドン・クレーメル/ユーリ・バシュメット/ヴィクトル・トレチャコフ/ワディム・レーピン/マリオ・ブルネロ
Halls
ムジークフェライン(ウィーン)/バービカン・センター(ロンドン)/サル・プレイエル(パリ)/ヘラクレスザール(ミュンヘン)/サラ・ヴェルディ(ミラノ)/モスクワ音楽院大ホール/サントリーホール/NHKホール
オーケストラとの共演より
リサイタルより
Japan
日本を、最もよく知る巨匠。
数多い海外のピアニストのなかでも、日本での活動歴の長さと深さは際立っています。演奏だけでなく、教育の現場と、コンクールの審査席の両方から日本のピアノ界を見てきた人です。
- 1995–2000愛知県立芸術大学 客員教授
- Series東京・大阪・横浜でのショパン全曲リサイタル。NHKが収録・放送
- Masterclassヤマハ、カワイのマスタークラスで多くの日本人ピアニストを指導
- Jury浜松国際ピアノコンクール、PTNAピアノコンペティション 審査員
- Honour日本ピアノ教育連盟(JPTA)名誉会員
“
演奏のどの瞬間にも、音楽と聴衆の双方へ向けられたやさしさとぬくもりがあり、
それが聴く者の心に沁みてゆく。そこには、知性の光と影があった。
“… her gentleness and the warmth generated for both the music and the audience penetrated into the listener’s heart.”
朝日新聞
Teacher
次へ手渡すことまでが、
演奏家の仕事。
教授職
ユーロアーツ・アカデミー 教授
中央音楽学院(北京)客員教授
カタリーナ・グルスカ音楽院(マドリード)客員教授
テルアビブ大学ルービン音楽院 教授(1989–1996)
ミュージカル・サマー国際音楽祭&マスタークラス(スペイン・マラガ)芸術監督
審査員・マスタークラス
ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)/浜松国際ピアノコンクール/クリーヴランド国際ピアノコンクール/リスト国際ピアノコンクール(ワイマール)/マリア・カナルス国際音楽コンクール(バルセロナ)ほか審査員
ロンドン王立音楽院、ザルツブルク・モーツァルテウムなどでマスタークラス
門下からは各国のコンクール入賞者が育ち、その多くが現在、アメリカ・日本・ヨーロッパの音楽大学で教えています。公演にあわせて、地域の学生を招いたマスタークラスや公開レッスンを組むことができます。教育としての意義がはっきりしているぶん、ホールが文化拠点としての役割を示す取り組みにもなります。内容はご相談ください。
Discography
録音より(抜粋)
- ショパン:24の前奏曲VD-VDC-1334
- ショパン:幻想曲 ヘ短調/19のワルツCD-VICC-63
- シューマン:交響的練習曲 Op.13/クライスレリアーナ Op.16AGPL-003
- “Real Chopin” / 1848年製プレイエルによるNIFC 012
- ショパン:2台のピアノ・4手のための作品集(ダニエル・ワイマンと)NIFC 024
- ショパン:ピアノ協奏曲 第1番・第2番(1848年製プレイエル/1838年製エラール、1台ピアノ版)NIFC 034
- シューマン:ピアノ・ソナタ 嬰ヘ短調 Op.11/ショパン:4つのスケルツォPAMP-1036
- ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58/4つの即興曲PAMP-1040
- スクリャービン:24の前奏曲 Op.11/ショパン:24の前奏曲 Op.28ACO-CD13017
このほか、ラジオ・テレビ収録多数。
ピアノは、置いてくるしかなかった。
持ち出せたのは、音楽だけだった。
Dina Yoffe — Piano
Links
Photo: Kristina Ivanauskaitė ほか
招聘・企画 プロ アルテ ムジケ